赤毛のアン アニメ第5話 マリラ決心する セント・ダンスタンス・バシリカ教会 『赤毛のアン』アニメ第5話「マリラ決心する」は、小説「赤毛のアン」第6章「マリラの決心」と 第7章「アンのお祈り 」に該当するエピソードです。※村岡花子さんが翻訳された小説(新潮文庫)を参照しています。 プリンスエドワード島を舞台にした物語『赤毛のアン』 は、カナダの小説家 ルーシー・モード・モンゴメリの作品です。主人公のアンは、想像力豊かでおしゃべり好きな女の子。前向きで希望あふれる性格は、今も多くの読者を魅了し続けています。一般的に『赤毛のアン』は児童文学という位置付けですが、アン・ブックス(またはアン・シリーズ)と呼ばれる全10巻の中の1つで、アン・ブックス は、アンの少女時代から結婚や子育て、祖母として生きる姿などを描いた壮大な物語です。アンがプリンスエドワード島にやってきた11歳から16歳までの物語 『赤毛のアン』 をはじめとする、人生の深い機微が詳細に描かれているアン・ブックスの世界に、たっぷり浸ってみませんか?目次 『赤毛のアン』の簡単なあらすじをご紹介します。主人公アン・シャーリーは、赤毛でやせっぽちの女の子。幼い頃に両親を亡くし、孤児院で過ごしていましたが、 ちょっとした手違いから、農作業の手伝いに男の子を引き取るはずだったマシュウとマリラ兄妹に引き取られ、プリンスエドワード島にあるグリーンゲイブルズで暮らし始めます。おしゃべりで空想好きなアンは、育ての親となるマシュウやマリラの家から学校に通い、近隣の人達やクラスメイトと共に、美しい島の暮らしを存分に楽しみます。でも、かんしゃくもちのアンは、容姿をけなしたリンド夫人にくってかかったり、赤毛を「にんじん」とからかったギルバートの頭を石板で叩き付けて絶交したり、様々な騒動を引き起こします。また、そそっかしいアンは、葡萄酒をいちご水と思い込みダイアナに飲ませて酔っぱらわせたり、痛み止めの薬を香料のヴァニラと 間違えてケーキに入れてしまったり、数々の失敗をします。その度に大騒ぎになるのですが、持ち前の明るく前向きな性格で乗り越え、多くの人々に愛されながら成長していきます。 頑張り屋でよく勉強するアンは成績優秀で、「にんじん」とからかわれて以来絶交しているギルバートは宿命のライバルです。二人で成績を競い合ったりする中、アンは教師になろうと決心し、ミス・ステイシーの勧めもあり、クイーン学院を受験し、ギルバートと共に首席で合格します。シャーロットタウンにあるクイーン学院では、ステラ・メイナードやプリシラ・グラントなど新しい友人もでき、さらに勉学に励み、大学に進むエイブリー奨学金も受賞します。ところが、大学進学という夢に胸を膨らませていたその矢先、突然マシュウが心臓発作で亡くなります。年老いたマリラをひとり残してはおけないと考えたアンは、レドモンド大学への進学をあきらめ、近くの村の教師になる決心をします。しかし、アンの事情を伝え聞いたギルバートが、すでに決まっていたアヴォンリーの学校の教職を譲ります。この出来事がきっかけとなり、長い間仲違いしていた二人は、ついに仲直りするのです。小説『赤毛のアン』には、主人公アンをはじめ、育ての親マシュウとマリラ兄妹、腹心の友ダイアナ・バーリーなど、魅力的な登場人物がたくさん描かれています。それでは、『赤毛のアン』の 簡単なあらすじに続いて、物語のエピソードを交えながら主な登場人物をご紹介します。◆ 主人公のアン・シャーリーは類まれな想像力を持ち、明るく前向きな赤毛の女の子です。 赤ちゃんの時に両親が亡くなり孤児院で育ちますが、ちょっとした手違いからグリーンゲイブルズのマシュウとマリラ兄妹に引き取られます。 自分の名前には並々ならぬこだわりがあり、アンの綴りはAnnではなく終りに e の付くAnne!「アンという名を呼ぶんでしたら、e のついたつづりのアンで呼んでください」 とマリラに懇願する場面も出てきます。 ◆ アンの育ての親マシュウ・クスバートは、妹のマリラと一緒にグリーンゲイブルズで暮らしています。とても内気な性格で人間嫌い。特にご婦人が苦手で「女性となると、子どもであっても気味の悪い生き物」と思っているほどです。でも、アンとははじめから気が合い、アンのおしゃべりの一番の聞き役であり、よき理解者でもあります。◆ マリラ・クスバートはしっかり者できれい好き。優しい兄のマシュウとは違い、アンのしつけには厳しく、そっけない態度で、はっきりと自分の意見を言います。アンのことを「騒ぎを起こす名人だ」と言い、決してほめたり甘やかしたりはしません。でも「女の子はその必要が起ろうと起るまいと一人立ちができるようにしておいた方がいい」と進学の道を後押ししてくれるなど、アンにとって厳しくも温かいかけがえのない存在です。◆レイチェル・リンド夫人は村一番の世話好きな女性で、日曜学校や婦人会などの中心人物です。裁縫や料理の腕前は大したもので近所でも評判です。人がよく親切なのですが、思ったことをずけずけ言う性格で、アンと初めて会った時も「この子はおそろしくやせっぽちだし、器量がわるいね・・・まあまあ、こんなそばかすって、あるだろうか。おまけに髪の赤いこと、まるでにんじんだ。」と容赦なく、大げんかになります。結局、マシュウに説得されたアンは”いたれりつくせり”の見事なお詫びをして、マリラをあきれさせるのですが、お人よしのリンド夫人は機嫌を直し、アンを許します。◆ ダイアナ・バリーはアンの大親友。黒髪が美しく気だてのいい少女で、オーチャードスロープに住んでいます。初めて二人が出会った時、ダイアナの家の庭で、腹心の誓いを立て、それ以来 、二人は固い友情で結ばれています。いちご水と葡萄酒を間違えてダイアナを酔っぱらわせてしまい、ダイアナの母から交際を禁じられたり、アンがクイーン学院に進学し離れ離れになって新しい友達ができたり、時間の経過と共に様々な変化が起こりますが、二人は一度もけんかしたことがなく、真の友情を育みます。◆ギルバート・ブライスは背が高くハンサムで、女の子たちにとって憧れの存在です。でもアンにとっては宿命のライバル!アンの髪を「にんじん」とからかった後、何度あやまっても拒否され続けるギルバートも、次第にアンを無視するようになります。すると無性に気になってしまうアン。ギルバートからの仲直りの申し出を冷たく断ったことを激しく後悔しますが、なかなか素直になれません。仲たがいしたまま、長い間冷戦状態が続きます。そのほか、ダイアナのお母さんであるバーリー婦人や妹のミニー・メイ、大叔母ミス・ジョセフィン・バーリー、クラスメイトのジョシー・パイやルビー・ギリス、それから新任教師ミス・ステイシー、クイーン学院の友人ステラ・メイナードやプリシラ・グラントなど、様々な登場人物がいます。 『赤毛のアン』は 全10巻にわたるアン・シリーズ (アン・ブックス) の第一作で、アンがプリンスエドワード島にやってきた11歳から16歳までが描かれています。その後、アンの青春時代を描いた『アンの青春』『アンの愛情』 『アンの幸福』 、ギ ルバートとの結婚生活を描いた『アンの夢の家』『炉辺荘のアン』 『虹の谷のアン』と続き、最終巻 『 アンの娘リラ 』で は、49歳から54歳のアンのお話がリラの目線で綴られています。 アン・シリーズは、アンの少女時代から始まり、ギルバートと過ごす青春時代や結婚生活、妻として母として、また祖母として生きる姿を描いた大河小説です。恋や仕事、結婚、出産、育児と、様々な人生の出来事が織りなす壮大な物語は、大人になった今だからこそ味わえる醍醐味があります。それでは、第1巻の『赤毛のアン』から『 アンの娘リラ 』まで全10巻にわたるアン・シリーズのあらすじを振り返ってみることにしましょう。 『 赤毛のアン』の 原題は『 Anne of Green Gables 』。アンがプリンスエドワード島にやってきた11歳から16歳までのお話です。赤ちゃんの時に両親を亡くし、孤児院などで居場所のない幼少期を送っていたアンは、ちょっとした手違いからマシュウとマリラの兄妹に引き取られます。おしゃべりで空想好きなアンは、グリーンゲイブルズで、様々な事件を巻き起こしますが、多くの人に愛されながら成長していきます。 『アンの青春』の 原題は『 Anne of Avonlea アヴォンリーのアン』。 マシュウとの悲しい別れを乗り越え、アヴォンリーの小学校で教師となった 16歳から、レドモンド大学への入学が決まる18歳までのアンが描かれています。想像力豊かな生徒ポール・アービングや、マリラが引き取った遠縁の双子デイビーとドーラ、それから「山彦荘 」に住むミス・ラベンダーなど、個性豊かな人達と交流を深めながら青春を謳歌します。 『アンの愛情』の 原題は『 Anne of the Island 島のアン 』。レドモンド大学での学生生活を中心に、18歳から22歳までのアンが描かれています。夫を亡くしたリンド夫人と一緒にグリーンゲイブルズに住むと決めたマリラは、アンにレドモンド大学への進学を勧めます。アンは惜しまれながら教員を退職し、レドモンド大学に入学します。島を離れカナダ本土の港町キングスポートで、素敵な一軒家「パティの家」を借りて、フィリパ・ゴードン、ステラ・メイナード、 プリシラ・グラントと4人で楽しい共同生活を送ります。ハンサムな御曹司ロイ(ロイヤル・ガードナー)と交際しますが、本当は愛していないと気づき拒絶。そんな中、ギルバートが病気で重体と聞き、初めて真実の愛に気づきます。やがて回復したギルバートは求婚し、アンは喜んでこれを受け、二人は婚約します。 『アンの友達』の 原題は『 Chronicles of Avonlea アヴォンリー年代記 』。アン自身の物語ではなく、アヴォンリーやその周辺に暮らす人たちのお話です。テオドラと15年も交際しているのになかなか求婚しないルドビック、金持ちでケチの変わり者と思われていたが実は極貧だったロイド、それからバイオリンの天才なのに祖父から理解されないフェリクスなど、気持ちのすれ違いで揺れ動く人々の愛情が描かれています。この第4巻の中でアンは端役として登場するのみですが、12作品が収められた心温まる短編集です。 『アンの愛情』の 原題は『 Anne of Windy Willows 柳風荘のアン』。レドモンド大学を卒業したアンが、サマーサイドのハイスクールに校長として赴任し、柳風荘で過ごす独身最後の3年間が描かれています。海辺の町サマーサイドの下宿先である柳風荘には、家主のケイトおばさんとチャティおばさん。家政婦のレベッカ・デュー、それから猫のダスティー・ミラーが住んでいます。医学を学ぶギルバートにアンが手紙でその生活を伝えるという書簡体小説です。 『アンの夢の家』の 原題は『 Anne’s House of Dreams アンの夢の家』。ギルバートと結婚し、「夢の家」と名付けた海辺の小さな家で新婚生活を送る25歳から27歳までのアンが描かれています。夢の家の家政婦スーザン・ベイカーをはじめ、灯台に住むジム船長、孤独で謎めいた美しい女性レスリー・ムア、男嫌いの長老教会信徒ミス・コーネリアなど、個性豊かな隣人たちが登場します。 『 炉辺荘のアン』の 原題は『Anne of Ingleside 炉辺荘のアン』。主婦となり 『 アンをめぐる人々』の 原題は『 Further Chronicles of Avonlea 続・アヴォンリー年代記 』。 第4巻『アンの友達』と同様、アン自身の物語ではなく、アンのまわりの人々を描いた作品です。恋人がいたこともない女性だと思われたくないシャーロット、 結婚式に別居中の父を招待すると主張して母と対立するレイチェル、赤ちゃんの死から立ち直れず海辺をさまようジョセフィンなど、 それぞれせつない思いを抱えたアンをめぐる人々・・・。優しいまなざしで綴られた愛情あふれる短編集です。 『 虹の谷のアン』の 原題は『Rainbow Valley 虹の谷』。41歳になったアンと一家のお話です。虹の谷は炉辺荘のそばにある美しい窪地で、子どもたちにとって格好の遊び場。新任教師メレディス一家の子どもたちも加わり、楽しい交流が続きます。アンはギルバートの医学会に同行し、夫婦で3か月に及ぶ念願のヨーロッパ旅行に出かけます。季節とともに過ぎていくブライス一家の幸せな生活が描かれています。 『 アンの娘リラ』の 原題は『 Rilla of Ingleside 炉辺荘のリラ』。主人公はアンではなく娘のリラ。49歳から54歳のアンのお話がリラの視線で描かれています。第一次世界大戦が始まり、アンの息子たち、長男ジェム、次男ウォルター、三男シャーリーも志願兵として出征します。 戦場で書いたウォルターの詩が世界的に有名になりますが、ウォルターは戦死し、一家は悲しみに包まれます。しかしウォルターが 死の直前に書いた手紙が届き、リラを勇気づけます。 戦況に一喜一憂しながらも力強く生きる一家の生活が綴られています。カナダのプリンスエドワード島を舞台にした物語 『赤毛のアン』 。主人公が女の子のせいなのか子ども向きの読み物と思われがちですが、様々な人生の機微が織り込まれ、大人をも魅了してしまう不思議な力を持っています。『赤毛のアン』をはじめとする全10巻にわたるアン・ブックス(アン・シリーズ)は、生きることの喜びや悲しみなどが巧みに描かれているので、大人になってもう一度読み返してみると、子ども時代には気づかなかった新たな魅力を発見できるでしょう。 少女時代に夢中で読んだ人、大人になって読み返した人・・・アンの物語を読む人の年齢や置かれた状況はそれぞれ違っても、腹心の友アンは、いつでもその時々で大切なことに気づかせてくれるのです。
原作の刊行から100周年、そして本作品の放送から30周年を迎えたアンと同級生達は物語後期で本作品はシリーズ中、高畑勲が演出(監督)、主題歌(OP, EDとも)はフランス近代音楽を思わせる色彩的な和声と楽器法、現代曲で扱い慣れているであろうOPは終止直前に劇伴は当時若手の現代音楽作曲家だった※放送日時は1979年9月中旬 - 10月上旬時点(西日本放送については1979年2月中旬 - 3月上旬時点2006年8月から11月には再放送も実施された。 !> 本放送終了後の『1989年に再編集版映画の第1部として編集されたものの、当時は劇場では公開できずなお、劇場公開が見送られた翌年の1990年7月から同年8月にかけて北海道のテーマパーク「
『本項目では、2010年に公開された再編集版の映画『原作は本作品は原作を忠実に、そのまま映像化した作品として高い評価を受けている。時代設定、第1話の作中で「今からおよそ80年ほど前」(1890年代)と、原作と同様の説明がなされている他方で前作までと同様に、アニメオリジナルのエピソードも存在し、第25話を皮切りに物語の後期辺りで多数追加されている。また原作でアンがダイアナとの家の間に横たわる森に「お化けの森」と名づけるくだりのように、原作にありながらもアニメではカットされているエピソードもある作画が安定している「世界名作劇場」シリーズにしては珍しく動画の乱れが存在しており、時々マリラがコマ送りで移動する、マシュウの髪・ヒゲの色が煩雑に変わるなどの事例がある(特に23話が顕著)。理由として、動画の原版は完成していたが撮影の都合で休日に跨ってしまい、彩色を担当するスタジオロビンが休みだったために仮に撮影された映像をそのまま本放送に使用したためである。後に原版を差し替える予定であったが、そのままになってしまった。