StackPower は、電力共有モードまたは冗長モードで導入できます。電力共有モードでは、スタック内のすべての電源の電力が集約され、スタック内のスイッチ間で分配されます。冗長モードでは、スタックの総電力バジェットの計算時に最大電源のワット数が除外されます。この分の電力は予備として確保され、電源の 1 台に障害が発生したときにスイッチや接続デバイスへの電力供給を維持して、ネットワークの運用が中断しないように対処するために使用されます。電源の 1 台に障害が発生した後は、StackPower のモードが電力共有モードに切り替わります。StackPower を使用すると、スタック内のスイッチに電源を 1 台追加し、スタック メンバに電力の冗長性を提供したり、電力を共有プールに追加したりすることが簡単にできます。冗長電力システムを外付けしたり、スタックの全メンバにデュアル電源を装備したりする必要はありません。StackPower は、LAN Base ライセンス レベル以上で使用可能です。LAN Base 用のケーブルは、別途購入する必要があります。Cisco Catalyst 3850 の最大の利点は、将来追加される機能やインテリジェンスに対応できるように、プログラム可能な UADP ASIC を備えることで投資保護を実現していることです。新しい ASIC では、製品ライフサイクル全体にわたるソフトウェア アップデートにより、有線およびワイヤレス、Cisco Open Network Environment、SDN(Software-Defined Network)の準備、OnePK SDK に対応する統合 API の基盤がもたらされます。Cisco Catalyst 3850 シリーズ スイッチでサポートされているソフトウェア サービスには、大きく分けて次の 5 つがあります。Cisco Catalyst 3850 では、次の機能を利用して運用コストを削減できます。Cisco Catalyst Smart Operations は、LAN の導入、設定、およびトラブルシューティングを簡素化する包括的な機能のセットです。この Cisco Catalyst Smart Operations と、適応性が高く常に稼働可能な StackWise-480 や StackPower を併用することで、運用コストを削減しながら、スイッチのゼロ タッチ インストールおよび交換、迅速なアップグレード、およびトラブルシューティングの簡素化を実現できます。Cisco Catalyst Smart Operations は、Smart Install、Auto Smartports、Smart Configuration、Smart Troubleshooting などの機能セットで、次のように運用効率を向上させます。シスコが設計した Cisco Catalyst 3850 シリーズ スイッチは、最適な省電力機能、EEE(RJ45 ポート)、低電力動作による業界最高水準の電源管理、および消費電力機能を備えています。Cisco Catalyst 3850 のポートは省電力モードに対応しているため、使用していないポートを低消費電力状態に移行させることができます。その他の効率的なスイッチ動作機能には、次のようなものがあります。オフピーク時にアクセス ポイントの無線をオフにすることで、電力消費を削減することができます。統合ワイヤレス LAN コントローラにより、追加のデバイスをネットワークに導入する必要がありません。Cisco Catalyst 3850 シリーズ スイッチでは、高度な CLI を使用して詳細な設定を行うことも、Cisco Prime™ Infrastructure を使用して有線およびワイヤレスの統合管理を行うこともできます。Cisco Prime Infrastructure は、ゼロデイおよび継続的なプロビジョニング、継続的なモニタリングとメンテナンス、構成テンプレート、デバイスとユーザの 360 度ビューを提供するほか、FnF コネクタとして機能して、Cisco Prime Assurance Manager モジュールを使用したユーザ トラフィック ビューを表示できます。Cisco Prime Infrastructure の詳細については、Cisco Catalyst 3850 シリーズ スイッチは、次のような高度なセキュリティ機能をサポートしています。ボーダレス ネットワークにより、企業のモビリティとビジネス グレードのビデオ サービスが実現します。業界初の統合ネットワーク(有線およびワイヤレス)ロケーション サービスにより、有線デバイスとワイヤレス デバイスの両方で、モバイル資産とそのユーザをトラッキングできるようになります。Cisco Catalyst 3850 シリーズ スイッチの次のフィーチャ セットによって、真にボーダレスなエクスペリエンスが実現します。Cisco Catalyst 3850 シリーズは、StackWise-480 と StackPower に加え、次のような高可用性機能をサポートしています。Cisco Catalyst 3850 シリーズ スイッチに搭載されたシスコ エクスプレス フォワーディング ハードウェア ルーティング アーキテクチャは、高性能 IP ルーティング機能を実現します。Cisco Catalyst 3850 シリーズは、通常のネットワーク速度の 10 倍であっても、トラフィック フローを安定させることができるインテリジェントなサービスを備え、ギガビット イーサネットの速度を提供します。業界をリードするクロススタック マーキング、分類、およびスケジュールのメカニズムにより、データ/音声/ビデオのトラフィックをすべてワイヤ スピードで配信する優れたパフォーマンスを実現します。Cisco Catalyst 3850 シリーズ スイッチでサポートされる QoS 機能には、次のようなものがあります。Cisco IOS ソフトウェアの FnF は、柔軟性と拡張性が強化された次世代のフロー可視化テクノロジーです。ネットワーク インフラストラクチャの最適化や、運用コストの削減、キャパシティ プランニングとセキュリティ インシデント検出の改善に役立ちます。Cisco Catalyst 3850 は、有線およびワイヤレス全体で FnF を使用してアプリケーションの可視性を最適化します。このスイッチは、有線およびワイヤレス全体で 48 ポート モデルでは最大 48,000 フロー エントリ、12 ポートと 24 ポート モデルでは最大 24,000 フロー エントリに対応できます。UADP ASIC 搭載の Cisco Catalyst 3850 は有線およびワイヤレス トラフィック全体に、かつてない柔軟性と、レイヤ 2(MAC および VLAN)からレイヤ 4(TCP/UDP)フラグなどに及ぶ包括的な可視性を備えた次世代のフロー テクノロジーを提供します。Cisco Catalyst 3850 スイッチは、有線/ワイヤレスのビデオ トラフィックにおける可視性およびトラブルシューティングの機能を提供するメディアネットに対応しています。メディアネット機能は、将来のソフトウェア アップデートで利用可能になる予定です。FnF によって収集されたフロー データは、外部コレクタにエクスポートして分析やレポートに使用したり、EEM で追跡したりできます。Cisco Catalyst 3850 では、強力なオンボックスのカスタマイズ可能なイベント相関とポリシー アクションを EEM で実行できます。そのため、事前設定した条件が満たされた場合に、カスタマイズされたイベント アラームやポリシー アクションをトリガーできます。外部装置が不要なため、既存のインフラストラクチャを使用してトラフィック モニタリングを実施でき、大規模な IP ネットワーク上でも経済的にトラフィックを分析できます。Cisco FNF の詳細については、高性能の Video over Wireless により、Cisco VideoStream テクノロジーを統合して、WLAN でのビデオ アプリケーション配信を最適化できます。有線およびワイヤレス IP テレフォニーでは、キャンパスへの導入では、Cisco Catalyst 3850 をモビリティ エージェント モードで使用し、WLC 5760、WLC 5508、または WiSM2 でモビリティ コントローラ機能を一元化することで、拡張性とパフォーマンスが向上します。Cisco Catalyst 3850 では、アクセス ポイントへの CAPWAP による終端、ワイヤレス クライアントに対する均一なポリシーの適用、ワイヤレス帯域幅の向上、有線およびワイヤレス機能に対する均一な Cisco IOS ソフトウェア ベースの設定およびモニタが実現します。モビリティ コントローラは、一元化されたモビリティ、RRM、Clean Air の調整を行います。従来の WLC 5508、WiSM2、および WLC 5760 の中央集中型ワイヤレス導入モードとの下位互換性があるため、お客様は Cisco Catalyst 3850 ベースの統合アクセス アプローチに段階的に移行して、コントローラを既存のアクセス ポイントに対して引き続き使用できます。この移行により、既存のワイヤレス コントローラ インフラストラクチャに対する投資保護が実現します。新しい Cisco Catalyst 3850 の段階的な導入により、ワイヤレスの統合型アクセス モードへの移行をシームレスに行うことができます。図 9 は、キャンパス環境における Cisco Catalyst 3650 を示しています。 C3850-NM-4-1G、C3850-NM-2-10G