フランス テレビ コロナ


はじめに 最近、テレビやインターネットのニュースなどでは、ほとんどがコロナ関連のニュースになっていますね。 私自身も、やっぱり自分の住んでいるフランスの状況や世界中の状況が気になるので、 … こんにちは。 フランス在住「心の統合コーチングセラピスト」まなみんです。 フランスでは現在、コロナ対策のための外出規制がつづいています。 4月13日(月)フランス時間20時に、フランス大統領マクロン氏が国民へ向けてテレビ演 新型コロナウイルスによる犠牲者が3万人程度で収まったのは、このロックダウンのお陰と見る人が多い。 私は、少し別の見方をしている。なぜ、フランスは、地域格差を無視し、ロックダウンに強弱をつけなかったのだろうか? 「まなみん」のイメージ呼吸セラピー こんにちは。フランス在住「心の統合コーチングセラピスト」まなみんです。フランスでは現在、コロナ対策のための外出規制がつづいています。4月13日(月)フランス時間20時に、フランス大統領マクロン氏が国民へ向けてテレビ演説を行いました。個人的にはこれまでの演説に比べてすごくよかったな、と思いましたので、その内容を翻訳してみましたよ。現在の状況やこれまでの研究で分かっていることと不明なことなどの説明が明確にあったこと、また、大統領も一人の人間としてフランス市民の気持ちに共感していること、この状況を共に乗り越えていくために自分も責務を果たしていくこと、市民にお願いしたいことなどが明言されていました。特に最後にフランス市民に呼び掛ける言葉の中にあったフランス人権宣言の文言の引用や全27分26秒の演説の全文を日本語翻訳していますので、長すぎる方は、⇓ の目次から、お好きな項目をお読みくださいね☆目次【興味のある内容へジャンプ】親愛なるフランス市民の皆様、私たちは今、困難の多い日々を過ごしています。私たちは皆、この見えないウイルス、予測のつかないウイルスに対して、自分たちの親や自分たちのことについて不安に思ったり、恐れを感じたりしています。(このような状況の中で生活することへ)疲労感を募らせている方もいれば、亡くなった方への喪失感や悲しみに暮れている方もいらっしゃるでしょう。今のような状況は、窮屈なアパートに複数で暮らしていたり、自宅に(インターネット環境などの)通信機器や、人と会話したりする手段、気分転換をするのに必要な環境などをお持ちでない方々にとっては、より苦しいものとなっているでしょう。ストレスが行き場を失い、家庭生活の中に家庭内暴力(精神的、肉体的暴力)が起こっている方々にとっては、非常に苦しいものになっているでしょう。そして、私たちは皆、高齢者(※注釈:演説の中では「nos aînés」 フランス国民を家族に例えた場合の長男、長女という表現を使っています)が感じている孤独感や悲しみを理解しています。それでも、皆様の努力のおかげで、毎日、状況は改善されてきました。フランスの医療機関では、訪れた患者さんたちすべてに医療措置を施すことができました。(コロナウイルスの感染が拡大して以降)の日々、力を尽くしてくれた、病院勤務の医療関係者だけでなく、町のホームドクターや訪問医、訪問看護師など、すべての医療関係者に深く感謝します。そして、(今、この放送をお聴きの)皆さん、皆さんの努力は確実に実っているのです。皆さんのおかげで、コロナウイルス感染から免れた地域もありますし、ここ数日、病院の集中治療室への入院数が減少し、今、希望が再び生まれようとしています。では、私たちは、この危機を予見し、備えができていたでしょうか?明確なことですが、もちろん十分ではありませんでした。けれども、世界中の国々と同様にフランスも、この緊急事態に対して、断片的で刻々と変化する情報をもとに、常に臨機応変に、決断し難い決断を下しながら、今日まで乗り切ってきました。それは、このウイルスが未知のウイルスで、今日でも解明されていないことが多いからなのです。 こういった問題が浮き彫りとなった今、必要な物資が必要なところへ十分に補給されるよう、政府や医療機器産業、地域の然るべき機関が必要な措置をとっていきます。世界的な物資不足によって、必要な物資がなかなか現場に配給されない状況は、現場の方々にとって容認しがたいことであることは十分に承知しています。発注はすでに成され、フランスの生産現場においては戦時中と同じ大量生産体制(※必要な物資のみの生産に集中する体制)を敷き、生産を急ぐように要請を出しました。想像してください。今からこれまで、必要な物資の補給がうまくいかなかったり、遅すぎたり、無駄な手続きで時間が無駄にされていたり、システムに不備があったり、そういった問題を私も皆さんと同じように目にしてきました。ここ数週間、フランス国内ではこれまでの対策が確実に実りつつあります。常に不足していた集中治療室の病床数の増加、大きな公立病院や民間病院、開業医などのこれまでにない相互連携、患者が少ない地域への患者搬送、また、リュクセンブルクやスイス、ドイツ、ウィーンなど、患者搬送を受け入れてくださった隣国の皆さまにも感謝します。通信教育環境や地域の支援体制の整備、外出規制期間中における途切れることのないライフラインの維持、世界各国にいたフランス人やヨーロッパ人の帰国、海外からフランスへの援助、すべてに感謝します。何年も不可能に思われていたことが数日で実現することができる、ということが分かりました。私たちは、現場が直面している状況に寄り添うために適切な変革に挑戦し、行動し、多くの問題を解決してきました。このことを忘れずに、未来を切り開くための原動力としていかなければなりません。親愛なるフランス市民の皆様、本日、皆様に直接、語りたいと思ったのは、今後数週間、数ヵ月に渡る国の方針について、透明性をもって皆さんに説明したいと思ったからです。これからお話することは、これまで多くの検討を重ねてきた結果でもあります。私は先ほど「希望が見えてきた」と言いましたが、パリ周辺部などのフランス東部の医療機関は飽和状態です。フランス海外領土権の体制は予断を許さない状況で、感染対策が万全ではありません。ですから、今後もこれまでに行ってきた努力を続ける必要があります。皆様が規則を遵守すればするほど、多くの命が救われることになります。そのため、現在の皆様が一市民として、それぞれの行動に責任を持ち、規制を遵守し、ウイルス感染の十分な減少があった場合には、5月11日にこの外出規制が緩和される可能性がみえてきます。必要な地域においては外出の完全禁止令が出されましたが(※注釈:地域によっては、夕刻、一定時刻以降の完全外出禁止令が出ています。)日中の外出完全禁止を追加してはなりません。日常生活においては、これまでと同じように外出時にまた、私たちを命の危険にさらすのはコロナだけではありません。過剰な孤独感やコロナ以外の疾患の治療放棄などは、健康に害となりますから、 外出規制の期間中もフランスの経済活動は続けられます。一部の活動については、健康を維持するための措置がとれないために禁止となりますが、その他の分野の経済活動については、雇用者や会社の安全が守られる限り、生産的な活動が行えるようにしていかなければなりません。この期間中、例え、この期間の援助を受けられたとしても、収益がないのに経費や家賃やローンなどの支払い負担だけが重なり、今後に大きな不安を抱えている明日から、これら国民の経済基盤を固めるための措置をそれぞれの業界で考えるように求めます。特に、困難が強いられる状況に陥っているまた、また特に今週の水曜日から、各省庁が政府の新たな経済支援について決定していきます。親愛なるフランス市民の皆様、5月11日より新たな段階へ進みますが、それは、実際のコロナ感染予防対策の具体的な成果によって、段階的な規制緩和となることが考えられます。すぐに規制の完全撤廃とならないのは、 フランス市民全体の健康を守ることが我々の目指しているところだからです。貧困地域や田舎など、インターネットやデジタル環境に恵まれず、さらに学校へ行く権利を奪われ、親から受けられる支援のこの期間、住環境の不平等さ、家庭状況の不平等さが子どもたちに大きな影響を及ぼしています。だからこそ、フランスの子どもたちが皆、学校へ行けるようにしなければならないのです。政府としては、学校でそれぞれが十分な距離がとれるような空間確保や、教師及び子どもたちの健康を守るための必要物資の支給など、コロナ対策のための特別な措置や学校規則について話し合っていきます。大学や専門学校などの高等教育については、夏まで講義の再開はありません(※注釈:通信教育は除く)。特に5月11日を境に、多くの分野で仕事が再開されることになりますが、政府としては、早急に公共機関との連携の仕方や雇用者の健康を守る措置などについて方針を固めていきたいと思います。これも優先事項の一つです。 コロナ感染による重症化リスクを抱える方々(高齢者、重症のハンディキャップをお持ちの方々、慢性病をお持ちの方々)においては、皆さまの健康を守るために、5月11日以降も、最初のうちは、これまでと同様に外出を制限するようにお願いします。こうした措置がとてもしんどい生活になることは承知していますが、本日から5月11日に至るまでには、こうした皆様におかれましても生活の質が改善されるような対策について考えていきます。しかしながら、皆さまご自身を守るために、努力をお願いしたいのです。コロナ感染テストを広く行うことは、外出規制を然るべき段階で解除していく助けとなり、5月11日以降の段階的な規制緩和をうまく進めるための適切な指標となります。15日(2週間)前から行われてきたように、今後も数週間かけて、コロナ感染テストの実施数を日ごとに引き上げていきます。今後数週間の間、高齢者や医療関係者、健康に不安がある方々を中心にテストを行っていきます。公立、民間、すべての医療検査機関においてコロナ感染テストができるような体制を整えていきます。皆さんも聞いたことがあるかもしれませんが、コロナ外出規制緩和政策がスムーズに行われるために、ヨーロッパ各国の機関と連携しながら、匿名のボランティアによって、どこで感染者との接触が起こるたかなどを抽出できるデジタルアプリなどの開発を進めていきます。どんなに革新的な可能性についても、政府として無視することはできません。国会が論議をすすめ、5月11日までに明確なことがいえるようになることを望みます。感染予防の習慣(人との距離を保つことや手洗いをすることなど)については、引きつづき継続して頂く必要があります。こうしたマスク対策は、輸入やフランス全土の企業や労働者がマスクの大量生産のために素晴らしい働きをしてくれるおかげでできることです。政府としては、今後15日間、これらの方針をもとに、5月11日以降の外出規制緩和に向けて体制を整えていきます。様々な対話を持つことによって、様々な方面と連携して対策の決定をし、定期的にその決定を現状に合わせたものへと変更していきます。 皆様一人ひとりの質問にすべて明確に答えたいと私も強く思います。けれど、どんなに率直に申し上げても、我々にも、それがいつのことになるのか、分からないのです。これまでに実施された血液検査の結果をもとにすると、コロナウイルスに感染したフランス人は極わずかとなっています。それは、専門家がいう集団免疫がある状態そのため、この世界の研究者たちがこのワクチン開発に取り組んでいます。例え、ワクチン開発に何ヵ月もかかろうとも、ワクチンはコロナウイルス対策の確実な手段であり、フランスはこのウイルス対策研究分野に関して秀でてもいます。我が国はワクチン開発の研究費に多額の投資を行い、フランス人がワクチン開発に成功するための支援を行います。我が国はヨーロッパの中で、最も多くの臨床試験が行われた国でもあります。フランスにとって最もいい選択をするために、実際に浮上したすべての可能性について私自身、詳しい説明を受けました。治療法の研究のために、医師や研究者たちが日夜、とても多くの仕事をこなしてきたかことは確かな事実なのです。これまで、どんな小さな可能性も見過ごされてきませんでした。そして、これからも見過ごされることはありません。それは私が責任をもって、取り組みます。いま、皆様にお話したことが、今我々が分かっていることと、分かっていないことのすべてです。コロナウイルスとの闘いは最終的には勝利で終わることになりますが、今後の数ヵ月間はこのウイルスと共に共生していくことになります。本日の時点では予断を許さない状況であることを鑑み、賢明な判断を下すことが求められています。アジアでは、終息したかにみえたウイルス感染が再び拡大し、経済活動を再び停止しなければなくなりました。今は、落ち着いた、忍耐強い決断が求められているのです。フランス市民は規則を守らない市民だと言われてきましたが、今、フランス市民は平和な治世に敷かれた史上最大の厳しい規則を遵守しています。これまで、フランス市民は疲弊して、決まったことしかできない、建国精神のある国民性とは程遠いと言われてきましたが、これまで直面したことのない大きな危機に、たくさんの市民が、自分にできることを考え、行動してくれています。こうしてみると、これから数週間をかけて、政府、議会、官僚、地方政治家たちの手によって、今後について備えていきます。 フランス大統領である私の仕事としては、ヨーロッパ全体が同じ方向へ向かって力を合わせていけるように働きかけていきます。ヨーロッパ中央銀行や欧州委員会、政府に関する最初の決定は意義深いものとなりました。しかし、私たちは、より大胆に、より信念のある、より建設的な行動が求められる局面にきています。アフリカ大陸でフランスと親交のある国々に対し、ウイルスに効果的に対処するための援助や経済的な援助として債務の免除するなどの措置もとらなければいけません。私たちは、一人で勝つことはできないからです。ベルガム、マドリード、ロンドン、北京、ニューヨーク、アルジェ、ダカールなど、世界中で同じウイルスによる死者が増える悲しみを抱えています。だからこそ、私たちには責任があるのです。今日からでも、新しい強固な協調体制を創っていく必要があるのです。海外との協力体制についても、今後数週間で準備が進められます。我々は我々の経済的自律を維持し、雇用者や企業に希望を持ってもらうために、経済を立て直していかなければなりません。我々の健康や研究、高齢者への対策など、様々な側面について戦略的に考えていくことで、農業の自給率や保健機構、産業やテクノロジーを立て直し、より戦略的で自律的なヨーロッパを再建していかなければなりません。国の財政も潤していかなければなりません。今は誰もが満足な給料を受け取っていません。ただ、それだけでは十分ではないのです。ですから、私はアフターコロナのことについて、また皆さまに話す機会を持とうと思っています。今私たちが置かれている状況は、個人レベルにおいても、そして社会レベルにおいても大きな動揺をうむものですが、今のような状況の中で生きることは、我々人間が全能ではない儚い存在であることを思い出させるものでもありますが、そのことばかりに捉われていてはいけません。これから、この国のすべての機関と連携しながら、その道が可能となるようにしていきます。自分を労り、周囲の人々とお互いに支え合いましょう。私たちは(この危機を)共に乗り越えることができます。Vive la République.Vive la France.エマニュエル・マクロン 2020年 4月13日 情報リソース:https://www.elysee.fr/emmanuel-macron/2020/04/13/adresse-aux-francais-13-avril-2020 今の現実に