グルマン系 香水 夏

夢のような香りとボトルに魅了され、フレグランスの世界を探求中。嗅覚で感じた感触を言葉で表現すること、香りの織り成すストーリをひも解くこと。どれもが素晴らしく美しく、エキサイティングです。このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。

なので、グルマン系ではあるけれども、やたらカワイイということもなく、 年齢を問わず60代70代でも『夏のバニラ』『フレッシュなバニラ』を探しているのなら. © Copyright 2020 The 香水情報ミュージアム. ゴージャスなグルマン系フルーティー・バニラ香水です。 1992年発表 * 調香師 Michel Almairac <トップ> ピーチ(桃)のジューシーな香りがあふれ出し、アプリコットがふんわりとしたエアリー感で奥行きを、マンゴーがトロピカルな甘みとコクで深みを出す。 サンタマリアノヴェッラバニラ(セクシーなチョコ香水) はじめまして、沼の住人です。こちらは今夏、取りつかれたようにチョコレートの香りを求めた沼の子羊が、誰かの役に立てばと思い残した忘備録です。-----記載したものの選定基準----------甘さ、苦み、大人-----所持品編①ダークチョコレート/ディメーター(Demeter) 清いシングルノートのコロンが多いディメーターからは、日本公式から入手できる四種類を購入。②チョコチップクッキー/ディメーター(Demeter) ディメーターから二つ目。つけた瞬間そこはキッチン。③ホットファッジサンデー/ディメーター(Demeter) 不勉強なものでホットファッジサンデーという食べ物を知らなかったのだが、調べた。アメリカのパフェで、バニラアイスクリームにホイップクリーム、チョコソースとアーモンドなどの砕いたナッツをかけた食べ物らしい。④チョコレートカバードチェリー/ディメーター(Demeter) ディメーター四種の中で一番外で付けやすいと思った香り。適度に大人っぽさと単体チョコレートにない爽やかさ&奥行が加わっていて、オフシーンなら余裕で付けられる。⑤アイムホーム(I'm home)/ラッシュ(Lush) 最初に付けた瞬間、乳酸菌飲料の匂いがして焦った。どこかに酸っぱい要素ある? ないよね? とサイトとにらめっこしたが、酸っぱい要素がどこから来たのかはわからずじまい。⑥キャンディナイト(CANDY NIGHT)/プラダ(PRADA) よくも悪くも一番クセが無かった。万人ウケグルマン。夏場でも余裕で付けられる。若いお嬢さんからお姉さんまで年齢も選ばなそう。⑦チョコレートグリーディー/モンタル(MONTALE) パウダリーな粉付きチョコウエハースのイメージ。粒のチョコレートや高級ショコラって感じではない。でも袋入りの安いやつでもない。箱入り。⑨ショコアトル(XOCOATLE)/フエギア(fueguia) 甘みのあるフルーティーな高級チョコレートドリンク。かなり甘みのある香りなのに、しっかり大人っぽい不思議な香り。⑩ムスカラカカオ(Musukara CACAO)/フエギア(fueguia) 超お高いノンシュガーココアパウダーの香り。未所持品編①ローズプラリネ/パルファンロジーヌパリ②ピマンブルラン/ラルチザントップ:チリペッパー、ラズベリー③ショコラ(CHOCOLAT)/イルプロフーモ(Il profvmo)④1969/イストワールドゥパルファン(Histories de Parfums) 店頭タッチアップ。-----あとがき----- ここまでご覧いただきありがとうございました。 各項目をチェックして、当てはまるものが多いところが、あなたの香りのスキンタイプ。自分のタイプがわかると、香りに対して漠然と感じていた疑問が解けて、自分に合う香りが明確になる。あなたに合う香水 … 甘いグルマン系の香水といえば、「バニラ系の香水」が今では定番となっていますが。 実は多くのブランドから販売されている 「チョコレート系の香水」 是非、この機会に”チョコレートが香る”香水をレパートリーに取り入れてみてはいかがでしょうか? グルマン系フレグランスとは、甘い食べ物をイメージした香水です。寒く乾燥した季節と相性が良く、ヨーロッパでは非常に人気の高い香りなんです!香水のメッカであるフランスでは、実はフローラル系よりも圧倒的に好まれているんですよ♪肌馴染みも抜群なグルマン系フレグランス。 夏にバニラの香りの香水を使う場合は下半身に少量つけるなどし、香りが立ちすぎない一工夫をするだけでほんのり香る優しいバニラの香りを楽しむことができます。 グルマン系の香りは元々強く香る性質を持っています。

人間になりたいマシュマロの見る、乳白色の夢。直接「ミルクの匂い」をテーマにしたグルマン香水と、ノスタルジックな牛乳の香りに癒されるも良し、香水ならではの、奥深い「匂いの世界」を感じてみてください。もくじ甘いシトラスが意味深長。<トップ> コルシカ産クレメンタイン(マンダリンオレンジの一種)の甘みの強いシトラス感がジューシーに広がり、アーモンドツリー・ブロッサムが仄かにナッツ風味の混じった曖昧な甘さを、シクラメンが清潔感あふれる明るい華やかさを絡めます。<ミドル> サンバック・ジャスミンのきらきらしたグリーン調のフローラル感がふんわりと広がり、アマリリスが桃や薔薇を混ぜたようなフルーティー調の華やかさを、ピオニーがフレッシュな甘酸っぱさを重ねます。<ラスト> バーボン・バニラのピュアで濃厚な香りがクリーミーにあふれ出し、アンバーが温かみのある豪奢な甘みを、ベンゾイン(安息香)が繊細でバルサミックなパウダリー感を、ホワイトムスクがふわふわした柔らかなスウィート感を絡めます。ミドル以降のパウダリー感は、体臭にふんわりと香りを寄り添わせてくれて、それがちょうど、肌がほのかに乳臭いような円やかなミルキーバニラの印象に。あんまりにもさり気ないから捉えどころがなくて、いつの時代にも「洗練」という言葉で俗世の流れから守られるような、永遠にタイムレスな香りです。甘く温かですがとても『ほんわり』しているので、湿度の高い日本の夏でも重くなりすぎません。ふわふわでノスタルジック。<トップ> マンダリン・オレンジの甘くジューシーな柑橘感があふれ出し、ベルガモットがアロマティックな明るさを、カシスがフルーティーな淡いグリーン感を添えます。<ミドル> サンバック・ジャスミンの静かでセンシュアルなフローラル感に、オレンジ・ブロッサムが甘さとフレッシュ感を、ローズが仄かなパウダリー感を重ねます。<ラスト> バニラの澄んだ甘さがいっぱいに広がり、ミルク(牛乳)がクリーミーで濃厚なコクを、トンカビーンズが杏仁風味の繊細な芳ばしさを絡める。そこに、ライス(バスマティ米やライスプディングをイメージしたファンタジーノート)がナッツや草のニュアンスの混じった、ふわふわ甘いミルク粥の香りで全体を包み込みます。常に微かに漂う草のような風味が全体をノスタルジックな情感に押し上げた、とてつもなく愛くるしい香りです。甘さは結構強いのですが、ふわっとした柔らかな質感がその芯を散らしており、曖昧。ボトルやネーミングのダークで硬質な雰囲気とは真逆の、乳白色に玉子色を一滴垂らしたような、ほわんほわん&ポカポカ系。リラックスタイムやご褒美タイムなどに最適で、涙腺ゆるい方はハンカチ必須。妖艶で扇情的。<トップ> マンダリン・リーフの、微かに青みの混じったフルーティーなシトラス感が、スッキリと広がります。<ミドル> ナイトクイーン(月下美人)のバニラが花になったような甘美でセンシュアルなフローラル感が柔らかくあふれ出し、シルクツリー・フラワー(合歓の木の花)がグリーン調の透明な甘さを絡める。そして更に、オレンジブロッサムが清潔感とフレッシュ感を、ブルガリアンローズが気品漂う淡いパウダリー感を重ねます。<ラスト> バーボン・バニラの胸をつくような愛くるしい香りが濃厚にあふれ出し、トンカビーンズが仄かに苦くて芳ばしい、杏仁にも似た繊細な甘さを、サンダルウッド(白檀)が静かで謎めいた、ミルキーなウッディー感を絡めます。触れればしっとりと手の平に吸い付き、皮膚のすぐ下の薄い脂肪が筋にそってつくる滑らかな陰影が、まるで次に触れて欲しい場所を訴えるかのように、甘く色を変える。目的地のない地図を読むかのよう、体中に散らばる色を辿り、視覚から触覚から零れて伝染する、情緒的な官能に溺れたその先の何か―――。ドーパミンの過剰な充溢と、自分だけのミューズを手に入れる高揚感を香りにしたら、きっとこんなバニラ。質感はパウダリーで、どことなくスモーキー。また、オリエンタル香水らしいクラシックな趣を持ちつつも、その仕上がりはモダン。「クラシックでモダン」という、その相反する性質を併せ持っているように感じられるのは、おそらくベースであるバニラや白檀はどこまでも深く作り込んであるのに対し、ミドルの花々はクラシカルな複雑さから脱した、曖昧で柔らかな表情に整えられているため。例えば、このミドルがもう少し薔薇っぽかったりスパイシーであったり、全体にアルデヒド的な温かみやアニマリックな重みが混じっていればクラシック一直線なのですが、それらをグッと抑えて、何のフローラルともバニラともグリーンともつかない、柔らかな甘さにミドル部分を揺蕩わせているところが、この香水の肝。とてもセクシーなのですが、異性に対してアピールする系統の色艶ではなく、もっと本質的な、充足感や自信からくる人間的な魅力やセクシーさを引き出してくれるような、「付けている本人が一番気持ちよくなれるバニラ香水」です。肌馴染みの良いクリーミー月白バニラなので、適量を素肌につけると、程よくミルクっぽい雰囲気を醸し出せます。より「乳臭い体臭」に近づけるには、ロールオンタイプのアトマイザーを用いて、ほんの少量、ウエストや太ももの内側等の服に隠れる体温の高い場所に、「点」を意識して香りをのせていくとベストです。バルサミックで個性的。<トップ> ピーチ(桃)のジューシーな香りがあふれ出し、アプリコットがふんわりとしたエアリー感で奥行きを、マンゴーがトロピカルな甘みとコクで深みを出す。その桃系ミックスに、ラズベリーとカシスがピリッとした甘酸っぱいベリーニュアンスを、ベルガモットとマンダリンがスッキリとした淡い柑橘ニュアンスを重ねます。<ミドル> シナモンの温かなビタースウィート感がゆったりと広がり、カーネーションがほのかに甘く快活なスパイシー感を絡める。そして其れ等を支えるように、ジャスミンとイランイランが青みがかった官能的な華やかさを、ゼラニウムがレモン風味の淡いローズ感を漂わせます。<ラスト> バニラの抜けるような白く甘い香りが全体を明るく照らし、ベンゾイン(安息香)とオポポナックス(スウィートミルラ)が温かなバルサム(樹脂)の深みを、トンカビーンが桃の花や杏仁を混ぜたような繊細な芳ばしさを絡める。そこに更に、アンバーが高貴でオリエンタルな甘みを、ムスクが柔らかなパウダリー感を、パチョリがハーバルなスパイシー感を重ねます。ゴージャスなミルキー系オリエンタルバニラに、スパイシー感やビタースウィート感、フェミニンな桃ニュアンスが個性を添えた、満足感の高い複雑な香りです。トップからミドル、ラストへの香りや質感の変化が美しく、オープニングはジャム的な瑞々しさが、中盤以降はクリーミーでスモーキーなパウダリー感が、各ノートの表情をより奥深いものへと導いています。甘めで重め、格調高い仕上がりなので、華やかなシーンや特別な日にもバッチリ。シンプルでヌーディー。<シングルノート>ふと気づくと母馬がそっと仔馬バニラの頭を舐めており、慈しみを湛えた黒々とした瞳の、その横長の瞳孔がもたらす温和な表情に似たサンダルウッドとシダーが、低く、まろい静かな木の温もりを、チュベローズ(月下香)が肌の匂いに似たクリーミーな花の香を、トンカビーンズが僅かに焦げたようなノスタルジックな芳ばしさをくゆらせます。シンプルで清潔。ソフトでミルキー。「オリエンタルバニラ」のお手本のような、装飾を削ぎ落した「素っ裸のバニラさん」なので、『ディオールのアディクト』や『イヴサンローランのシネマ』のような「何らかの表情や艶っぽさ」を浮かべていない、ヌーディーで自分色に染まってくれそうな「肌色バニラ香水」をお探しの方に、最適。素っ裸なのに、ギリシア彫刻並みに完璧に美しい、白く輝くバニラさんです。少女と大人の境界線上。<トップ> ワイルドストロベリー(苺)のジューシーな甘い香りがスラリと立ち上がり、ブラックベリーが蜂蜜ニュアンスの豊かな風味を、ブルーベリーとブラックカラント(カシス/クロスグリ)が、ピリッとしたフルーティーな甘酸っぱさを絡めます。<ミドル> イランイランのシャラリとした官能的で青みがかった蜜の香があふれ出し、ジャスミンが静かで淡い草の葉ニュアンスを、ローズとピオニーがふんわりとした華やかなパウダリー感を重ねます。<ラスト> バニラの微発光するような澄んだ甘さと溶け合って、サンダルウッド(白檀)がミルキーでオリエンタルな木の香りを広げる。そこに、アーモンドツリー(アーモンドの木の香りをイメージしたファンタジーノート)がナッツの芳ばしい風味を、ブラジリアン・ローズウッドが薔薇に似た爽やかなフローラル調を含んだウッディー感を、ヴァージニアシダーがスパイシー感の混ざった落ち着いた針葉樹の香りを重ね、深みのあるウッディー・オリエンタルを描き出します。暗闇の中にポッと浮き上がるような、乳白色に赤を一滴垂らした香り。純粋で、けれどもひどく蠱惑的で。記憶の中の優しいミルクを思わせるそれを、ある人は「赤ちゃんの匂い」だと言い、ある人は「乳臭い女の子の匂い」だと言い、ある人は「ママの匂い」だと言う。それは至る所に見つけることができて、例えば「可愛い」なんて言葉で共有できる曖昧なハッピーに潜んでいるかと思えば、家族や友人を思いやる優しさのど真ん中に居たり、あるいは自分の道を邁進する煌めく瞳に宿っていたりもする。そして、誰かを愛すると、そのバニラをあげたくなったり、奪いたくなったり、分け合ったりしたくなる―――。この香水のもつ「乳白色」は、まさにそんな「肌の匂い」。温かくて優しい、弱さと強さが混ざった、記憶の中の愛情の匂い。中盤以降を濃く覆うサンダルウッドは、心を緩やかに過去へと導いてゆく、瞑想の主。心の中の自分だけの宝物を、胸を軋ませながら、匂いの感覚に引き出される肌のざわつきの上に見い出す。しっかりとしたグルマン調で、クリーミーで滑らか。トップのベリーはシャープですが、酸味はあまり感じられず、甘甘甘甘甘酸っぱい、というくらいスウィート。肌に乗せると、ミルキーな甘さが前面に出て、オリエンタルなスパイシー感が程良く混ざり、とても上品な牛乳風味の肌の匂いに。そのまんま外国製コンデンスミルク!!<シングルノート>どことなくフルーティーで、軽やかで、ほんわり温かい、ピュアな香りです。アジア×純朴=心の故郷。<トップ> フランジパニ(プルメリア)のフルーティーな甘酸っぱさと青みを含んだ南国の花の香がユラリと立ち上がり、チェリー・ブロッサム(桜)が柔らかなパウダリー感を絡めます。<ミドル> バニラの澄みきった甘さが高く広がり、ライス(バスマティ米やライスプディングをイメージしたノート)がナッツの芳ばしさの混じった肌色のミルク感を、ホワイト・ティー(白茶)が気品あふれる円やかな茶の風味を重ねます。<ラスト> インセンス(お香)の異国情緒あふれる静謐な香りに、ムスクがセンシュアルで甘いパウダリー感を、タナカ・ウッドが深みのあるソフトな樹木のニュアンスを添えます。モダンで、明るくて、清潔で。バニラの一番きれいで真っ白な部分をスプーンですくって、淡白な味のお米をコトコト煮た半透明の液体と混ぜ合わせて、それをエスプーマで泡状ムースにしたような、「風味だけを楽しむ、食べられる泡」的な、限りなくグルマン的なのに決して味覚的ではないような、そんなライスプディング感を楽しめます。また、プルメリア等の花の香もけっこう効いており、他には何ともなしに淡いスパイシー感やグリーン感が其処彼処に。気取らず使える「東洋趣味の肌色バニラ」なので、「可愛すぎるバニラやグルマン系はちょっと……」という方や、「ミルクっぽい肌の匂いには憧れるけど、照れくさいし、そういう柄やキャラじゃないしなあ……」という方にもオススメ。素朴で優しい、ほんわりアジアンバニラの香りです。幻想的でセクシー。<トップ> ブルーベリーの瑞々しくセンシュアルな香りがあふれ出し、ワイルド・スロトベリーがピリリとした無邪気な甘酸っぱさを、グレープフルーツ・リーブスがすっきりとした軽いグリーン感を絡めます。<ミドル> サンバック・ジャスミンの夜露に濡れたような淡く瑞々しいグリーン感が流れ出し、ステファノティス(マダガスカルジャスミン)が同系統の甘いフローラル感を重ねます。<ラスト> ミルクセーキ・アコードの滑らかでコクのある、美味しそうな香りがモコモコ発生し、オリバナム(フランキンセンス・乳香)が「ウッディー」を砂糖とスパイスで煮詰めて天日干ししたような、曖昧な樹脂感でミルクの「モコモコ」に陰影をつけ、カシュメランが「風呂上がりのムスクさん」を思わせるしっとりとした甘い霧で、艶やかさを出します。ブルーベリーの媚びない甘酸っぱさがとても自然に表現されており、そのどこかツンとしたセクシーさが大人びた表情で微笑むのが、ミドルのジャスミン。ジャスミンと言っても、インドールの気配よりもグリーン感がストレートに立ち現れる、気高さが色気を凌いだようなジャスミン。そしてここまでを駆け足で抜けたら、トップから混ざり気味だったミルクセーキが全開になります。どちらかといえば少し暗めで、ブルーベリーやジャスミンの「グリーン」は、「蒼白い肌」を思わせるテンション。それでいて、とてもとても甘いです。(まさに、アナスイ。)この香水の持つ独特な不安定さを「エロティック」と言っても良いのか、それとも単なる「若さ」と感じるべきなのか。ホワイトチョコ&ピーチ!<トップ> イタリアン・ベルガモットの上品な酸味と苦みがきらきら広がり、ラズベリーがウッディー感の混じった落ち着いた甘酸っぱさを絡める。そこに、ピンクペッパー(ポワブルロゼ)が軽やかな薔薇系の華やかさを、タジェットが土属性のくぐもったグリーン感を重ね、香りに奥行きを出します。<ミドル> ホワイト・チョコレート・トフィーのなめらかな甘いミルク感があふれ出し、ピーチ(桃)とアップル・ブロッサム(林檎の花)が優しいフルーティーニュアンスを、プラム(西洋スモモ)がフェミニンな甘酸っぱさを、ピオニーが淡いフローラル感とフレッシュ感を重ねます。<ラスト> バニラの澄んだ香りがゆったりと広がり、ホワイトムスクが曖昧でふわふわした甘さを、モス(苔類)が微かなアーシー感で落ち着きを添えます。そつが無く、親しみやすく、付けていると何だか気分が良くなる、エリザベスアーデンらしい香水です。そこにグルマン調のミルキー・バニラを大胆に乗っけて、さらにベルガモットの酸味で明るさとキラキラ感を加えたものをイメージしていただければ、まさにその通りの香りです。砂糖漬けの激甘グルマン調。<ミドル> バニラ&ライスのグルマン(お菓子のような)調子の甘い香りに、ココナッツが南国の芳ばしいミルキー感を絡めます。<ラスト> バニラ&ムスクのソフトなパウダリー感に、サンダルウッド(白檀)がほのかなオリエンタル感で深みを出します。アメリカンなボディケア製品の香りが好きな方や、ココナッツ入りのクリームケーキの香りが好きな方にオススメ。クリーミーで甘酸っぱい。<トップ> ビターオレンジの苦みと酸味の効いた激しいシトラス感がパチンと弾け、パイナップルがチカチカ点滅するような鮮やかなトロピカル感を、フルーティノートが桃やリンゴのまろいジューシー感を絡めます。そこに、リリーオブザヴァレイが淡いグリーン感を、カシスがツンツンとしたベリーニュアンスを絡めます。<ミドル> ミルク(牛乳)のぬくぬくとした美味しそうな香りが両手を広げ、突進していったココナッツと熱い抱擁を交わします。すると、マグノリア(木蓮)とオーキッド(蘭)、ジャスミンとリリー(百合)の4姉妹が、少女漫画の背景画のような、華美でパウダリーなフローラル感をパアァッと広げます。そして、それらの醸し出す甘やかさに嫉妬するかのように、チェリーがワガママな甘酸っぱさを、ストロベリー(苺)が無邪気なジャム風味を、アップル(林檎)が恥じらいのもったり感を重ねます。<ラスト> もじもじと出てきたバニラを、純朴なムスクが抜群の懐の深さで包み込み、更にサンダルウッド(白檀)がクリーミーで甘い、お香めいた清らかさでもってラッピングします。仕上げに結ばれるリボンは、土っぽさと苦みが若干の苦悩を醸し出す、スパイシーなナツメグ。そして、その今にも爆発しそうなバニラ箱を保護するように、アンバーが温かみのある落ち着いたオリエンタル感を、オリスルートがソフトな澱粉臭を巻き付けます。毎日なんとなく眺めていたテレビをつける気もおきず、スマホも充電器に挿したまま。そしてキッチンへ行って冷蔵庫を開けると、買った覚えのない牛乳パックが、ポツンと真ん中の棚に置かれている。期限は印字されておらず、パックは白無地。それは「甘えからの脱却」や、「懐かしいものからの卒業」に似た心地。お気に入りのグラスに注いだいつものミルクが、ある朝飲むとなんだかトゲトゲしている、あの悲しくて切ないのに、どこか解放されたような、自分自身が強くなろうともがいているような感覚。これら全てがボトルに詰め込まれてしまった、エモーショナルな香水です。ミルキーなオリエンタルの匂いが、スプレーした直後のパチパチとしたフルーツの下から今か今かと出てくるのを待ち構えてるような、妙な緊張感が漂うトップノートが最悪(褒め言葉)。ボトルデザインが物語るように「ミルク」をテーマにした香水ではありますが、グルマン系ではなく、オリエンタルバニラの趣きが強い、ココナッツの効いたフルーティー&フローラルな香りです。胸のもやもやと内緒話をしたいときに。甘くて熱っぽい。<トップ> オレンジブロッサムの清らかなフローラル感がポンッと飛び出し、レモンが初々しい酸味と輝きを、ベルガモットが仄かに苦い、フルーティーニュアンスの効いたシトラス感を絡めます。<ミドル> ヘリオトロープのナッツ風味の曖昧で人懐っこい甘さがよちよち歩きし出し、オリスルートが土属性のパウダリーな安心感で包み込む。その甘い空気の中に、イランイランの青臭い花々を砂糖とバナナで煮込んだような、劣情を沈黙でくるんだ艶めいた気配が立ち上がり、ローズが無条件の愛情を、リリー・オブ・ザ・ヴァレイが純真無垢な愛着を持ち寄る。時折ふと、怒りと緊張が混ざった甘えが爆発するように、カーネーションのピリリとしたバニラ風味のスパイシー感が過ぎります。<ラスト> ベンゾインの甘く温かな、バルサミックな指先に触れてバニラがポタポタ零す涙を、アンバーとスティラックス(蘇合香)の熱っぽい樹脂の香りが、静かに、ただ忍耐強く受け止める。そして、ムスクが霧めいた曖昧な視界で心の距離を削り、トンカビーンズが途方もない繊細さと弱さを露呈し、サンダルウッドが許しに似たミルキーなウッディー感で、時と記憶を混ぜる。ドロドロに溶けてなおスパイシーさの抜けきらない、パチョリが浮かび上がらせる煙った全体の表情は、どこか息苦しい、境すらもどかしく感じる、未熟さゆえの真摯なもの。この香水の魅力はそんな「温度感」にあり、バニラとイランイランが恋をするような、エモーショナルな香りの掛け合いにあります。バルサミックな渦に飲まれて一瞬も同じでいられないから、ただ互いの熱を奪い合って、混ぜる不確かな太陽の中に、永遠よりも長い一瞬を信じ合い―――、自虐的なほど露わな青い華やかさを広げる、救いたがりのイランイランの瞳に、少しづつウッディー調の深い自信が宿り煌くのを見るのが、泣き虫バニラの本当の心の支えで、甘い『ありがとう』が「愛してる」や薔薇の代わりになる、そんな切ないくらい繊細な慕情の香り。オリエンタル・フローラルの深みの中でバニラとイランイランが溺れている、優しいのに、どこか息苦しい、甘くて熱い香りです。まさにホイップクリーム!<シングル> ホイップクリームのピュアで滑らかな香りがあふれ出し、ミルクが美味しそうなコクを、スウィートノート(お菓子をイメージしたファンタジーノート)がソフトなグルマンテイストを絡める。そして、それらの甘さを支える様に、パウダリーノートとフローラルノートが、心地よい清潔感を低く香らせます。甘めではありますが、「がっつりグルマン系の香水」といったヘビーな甘さとはまた異なる、甘めのボディークリームのような「シンプルな甘さ」が特徴。具体的には前者は「様々な種類の甘さ(お菓子をイメージした、スウィーツノート)」が複雑に重なり合っているのに対し、後者は「砂糖のような単一の甘さ」だけで出来ているような、シンプルさゆえの嗅ぎやすさがあります。これと同系統の香りで、「バニラもしっかり楽しみたい!」という方には、「ミルクとトースト!<トップ> ミルク(牛乳をイメージしたノート)のバターにも似たミルキーな乳製品の風味に包まれて、ウィート(小麦)が穀物のふっくらとした香りを、イモーテルがキャラメルに僅かなスパイスを溶かしたようなほろ苦い甘みを、ピラジン(香料の一種)がナッツをローストしたときの「あの芳ばしい感じ」を漂わせます。<ミドル> トップのミルク&キャラメルトーストの香りに加えて、リコリスがスッと鼻に抜けるようなビタースウィート感を、ココナッツが南国風のミルキーで温かな甘さを重ねます。<ラスト> サンダルウッド(白檀)の清らかでクリーミーなウッディー感(木の香り)があふれ出し、インセンスが静かなオリエンタル感を、アンバーが高貴で熱っぽい甘みを、アプリコットとオスマンサス(金木犀)が熟したフルーツに似た複雑な糖蜜感を絡めます。とてもリアルな食べ物の香りが、なぜか神々しいサンダルウッドへと辿り着く、極楽浄土を目指して旅立った坊主が哲学に目覚めていくかのような香り。トップからミドルにかけての、驚くほど「芳ばしさ」が演出されたパン&ミルクは、甘さ控えめで、キャラメルっぽいニュアンスもお菓子的ではなく、あくまで焦げたようなドライなビター感が強調されています。ミドルに差し掛かる辺りから、そこにリコリスの暗さを感じる甘みが全体を覆い出して、ラストはストイックなサンダルウッドに。前半のミルク&ト-ストよりも、よほど甘くクリーミーな木の香りがずっしりと広がる、白檀やお香が好きな方には堪らなく愛くるしいけれども、甘いグルマン調を求める方には耐え難いほど真摯なオリエンタルウッディー調です。解釈の仕方は様々なれど、例えばそれは、原始的な肌の触れ合いに感じる心地よさや、安心感。子供の頃に「手をつなぐ」ことで得た温かな幸福感や、ただ純粋に触れてみたくて手を伸ばした先の、誰かの頬の柔らかさ。そういった「肌の記憶」を限りなく微分して、触れた瞬間の充足感を「匂い」の中に求めるならば、本能をくすぐる食の記憶―――「生命を維持する術を覚えた頃の、懐かしいミルクと穀物」に収束するような、そんな「ノスタルジックで素朴な感覚」を見い出せる香りです。グルマン調というには些かリアルすぎる、焼きたてのパンの芳ばしさと、温めたミルクの香り。それらが時間を経るごとに、その感傷的ともとれる「美味しさ」を失い、深いサンダルウッドへと潜っていく様は、あたかも「記憶から精神世界」へと思索にふけってゆくような、静かな落ち着きや安らぎを自己の中に見い出す過程のようでもあります。香りと文章を混ぜて味わう、香水フリークです。
グルマン系バニラの真骨頂ともいえる、最高にハッピーな香りです。 楽天市場で探す Amazonで探す [持続性] ★★★☆☆ [拡散性] ★★☆☆ [TPO] 春・夏・秋・冬 / デイタイム・ナイトタイム.
はじめまして、沼の住人です。 タイトルに惹かれてくださった方はきっとグルマン系の香水がお好きな方が多いと思っております、お仲間ですね。 こちらは今夏、取りつかれたようにチョコレートの香りを求めた沼の子羊が、誰かの役に立てばと思い残した忘備録です。