ドバイ 香水 スーク
検索閉じる旅レポ2019年6月26日 06:00  ドバイ政府観光・商務局主催のプレスツアーで訪れた初ドバイ。  アラビア湾につながるクリーク(入り江)沿いの「オールド・ドバイ」と呼ばれるエリアは、私たち日本人がイメージする「これぞ中東!」というエキゾチックな雰囲気が漂うスポット。昔ながらの街並みが残るアル・ファヒディ歴史地区や、ドバイ博物館、カラフルなテキスタイルに香辛料、金製品を売るスーク(市場)など見どころがたくさんあります。ドバイ国際空港からも近いので、3~4時間の乗り継ぎの時間でも立ち寄れる場所ですよ。  この日はちょっと早めのランチを食べに、アル・ファヒディ歴史地区にある人気のカフェレストラン「アラビアン・ティーハウス」へ。建物の中庭にあって、グリーンから差し込む木漏れ日がとっても気持ちよい空間。かなりの人気店とみえて、店内は観光客でいっぱいでした。  注文したのは2~3人でシェアするのにぴったりなブレックファーストセット。フムスにファラフェル、ミックスオリーブにチーズなどが小皿に盛られ、丸カゴのトレイで出てきます。これらをタンドールブレッド(薄いナンのようなもの)と一緒に食べるのですが、レトロな花柄の小皿がとってもかわいくてインスタ映えするメニューでした。  お腹が満たされたところで、次に向かったのはドバイ博物館です。ここは1787年に建設されたドバイに残る最古の建造物「アル・ファヒディ砦」の一部を利用した博物館。土壁を近くで見てみるとサンゴや貝殻が使われていて、木材が手に入りにくい砂漠の国の事情をうかがい知ることができました。  このドバイ博物館は、ドバイの歴史や成り立ちを学ぶにはもってこいの場所。例えば、かつて天然真珠の産地として知られていたドバイが、日本の養殖真珠の発明によってその主要産業が危機に陥ってしまったことなど、私はまったく知らなかった歴史の1ページでした。リアルでちょっぴり不気味な人形の展示も見どころですよ。  ドバイ博物館から少し歩くと、カラフルなドレスやパシュミナ、ビーズや刺繍の入った靴などが並ぶオールドスークがあります。日本人だと分かると客引きの男性がひっきりなしに「コンニチハ」「パシュミナ、ヤスイネ!」と声をかけてきます。そして誰が教えたのか分かりませんが、なぜか「オカチマチ!」を連呼。気になるものがあったら1店舗集中で、サクッと値切ってサクッと買うのがよいかもしれません。  お次は「アブラ」と呼ばれる木造船に乗り込んでクリークの対岸へ。橋が少ないドバイのクリークでは、このアブラが水上タクシーのような役割を担っているのです。乗り場はいくつかあって、ある程度お客さんが集まったら出発するスタイル。風情があってとてもよかったですよ~。  アブラで渡った対岸には「スパイス・スーク」が広がります。細い路地の両側にところ狭しと置かれたスパイスの山。シナモンやターメリック、クローブにペッパー……。この丸いのは何だろう?と、見て歩くだけでもワクワク楽しいエリアです。ちなみにスークではクレジットカードは使えないことが多いので、現金を用意しておくことをお勧めします。  スパイス・スークで私ゆきぴゅーが気になったのはサフランです。なぜなら日本でサフランを買おうとするとめちゃくちゃ高いから! そんな高級品サフラン、さすがのスパイス・スークでも陳列は別格で、ショーケースの中で金の容器に入って売られていました。  スパイス・スークの隣にあるのが「ゴールド・スーク」です。金製品を取り扱うお店が300店以上並ぶ、まさに金ピカ通り! ゴールド・スークは屋根付きの広いアーケードになっていて、気持ち的にも急かされることなくお買い物ができる雰囲気。「オカチマチ」を連呼する客引きのお兄さんもいません。もちろんここでのお買い物はクレジットカードでオーケーです。  ドバイは金の装飾品が世界一安いと言われていて、ギネス認定されている世界一大きな金の指輪なるものがショーウィンドウに飾ってあるお店も(もはや指輪には見えない大きさですが)。金のアクセサリーに興味ある人はぜひともドバイへ! どこを見てもまばゆいゴールドだらけで気分はよいですよ。  今回はエミレーツ航空グループの現地ツアー会社「アラビアン・アドベンチャー」によるフードツアーに参加しました(  まず最初に食べた(飲んだ)のは、中東全般の人気スイーツ「フルーツカクテル」。カクテルといってもアルコールではなくシェイクのような、はたまたパフェのようなドリンク。カットされた洋梨などが入っていて、トッピングのピーナッツの食感がグッドでした。  フードツアーの道中は民族衣装のお店やシーシャ(水タバコ)の器具を売る専門店なども立ち寄りました。今回の旅では水タバコ体験ができなかったのが心残り。日本でも体験できるところが増えていますよね。  フードツアーはまだまだ続きます。次に立ち寄ったのは「RAUF SWEETS HOUSE」というローカルレストラン。このフードツアーでないと来ないような、こじんまりしたお店にワクワク!  お香の専門店にも立ち寄りました。一般的な香水にはアルコール成分が入っていますが、アルコール禁止のイスラム圏では香りも「ノンアルコール」なものを選ぶことが多いのだとか。それが専門店などで売られている沈香。もちろんとってもお高いのです。  中東の国々では「香り」はとても重要で、客人を迎える際は必ず沈香をたいたり、外出の際は身に着けている衣装に香りをたき込めたりするのだそう。「香りを身にまとう」ことは、中東諸国の人たちにとっては一種のアイデンティティの証なのです。ちなみに高いからといって“よい香り”とは限らず、いくつか香りを試させてもらいましたがスパイシー過ぎて「ううっ」となる香りも。  少し歩き回って胃袋が落ち着いたところで、フードツアー最後のレストランに到着。ここではチキンビリヤニやマトンカレーなどを。日本人の口にも合う味付けで美味しいのですが、正直ビールがあればもうちょっと食べられるんだけどなぁ~というのが本音。イスラム教国のドバイでは、お酒を飲みたいと思ったら外国人観光客用のホテルに入っているレストランやバーなどへ行くしかありません。  最後にご紹介するのはアル・ファヒディー歴史地区にあるシェイク・モハメッド文化理解センター(SMCCU)です。実はドバイは人口の8割近くが外国人。スークでパシュミナを売っていたおじさんも、レストランでファラフェルを揚げていたお兄さんも例外なく外国人で、インドやバングラデシュなど世界各国から働きに来ている人たちなのです。そんな10人に2人くらいしかいないエミラティ(UAE人)の文化や生活様式などを、伝統料理を食べながらレクチャーしてもらえるカルチャーセンターのような場所がここ。 「Open doors, Open minds」をモットーに、食事のマナーやチケット、民族衣装の裏話、一夫多妻制の現状など、ホスト役の男性は聞けば何でも答えてくれます。説明は英語で、オンラインで事前予約が可能。ディナーだけでなく朝食やランチミールもあります。できればここはドバイ博物館とあわせてドバイ観光初日に行くのがベターかと。  次回はいよいよ砂漠ツアーとバージュ・カリファの展望台へ。一日でガラリと違う景色を見られるのもミラクル都市ドバイならでは。お楽しみに~♪ 長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。 ▲▲2020年2月4日2020年4月24日2020年5月22日Copyright ©